資産運用全般

新NISAの『つみたて投資枠』について

新NISAの『つみたて投資枠』について

新NISAの『つみたて投資枠』の具体的な銘柄について

新NISAは『つみたて投資枠』と『成長投資枠』があるということだが、『つみたて投資枠』の銘柄を教えてほしい。

まくすけ
まくすけ
現在の『つみたてNISA』と同じ銘柄だよ。つみたてNISAナビ銘柄比較表が一覧でまとまっているので、オススメだよ! 

現在の『つみたてNISA』の銘柄について

そもそも現在のつみたてNISAはどういう銘柄に投資ができるんだっけ?

まくすけ
まくすけ
金融庁が認定している投資信託のみなので、商品性が疑わしい銘柄はないと思っていただいて大丈夫。「長期・分散・積立」が「少額」からできる銘柄のみが選定されているんだ。

具体的にはどういう投資信託があるのだろう?

まくすけ
まくすけ
金融庁のHPで具体的な銘柄が公表されているので、チェックしてみるといいよ。基本的な商品性は以下のとおり。

  1. 販売手数料ゼロ(ノーロード)
  2. 信託報酬が一定水準以下
  3. 信託契約期間が無期限または20年以上であること
  4. 分配頻度が毎月でないこと

まくすけ
まくすけ
1つずつ解説していこう!

販売手数料ゼロ(ノーロード)

あまり投資をしたことがないので、販売手数料のイメージが湧かないので、教えてほしい。

まくすけ
まくすけ
投資信託を購入するときには、銀行や証券会社の窓口に行くかインターネット証券で購入することができるんだ。そのときに窓口となった金融機関(販売会社)に対して支払う手数料のことを、販売手数料と呼んでいるんだ。

販売手数料はどのように決まっているのかな?

まくすけ
まくすけ
投資信託の購入代金の0%~3.5%くらい発生するものが多いかな。

例えば、3%の販売手数料の投資信託10万円分を購入する場合には、10万円×3%=3千円の手数料を支払わねばならないんだ。

つみたてNISAの対象であれば、この手数料がかからないんだね。

信託報酬が一定水準以下

名前
名前
信託報酬とは?

まくすけ
まくすけ
投資信託を保有している期間中に発生する手数料だよ。

どれくらいのコストが発生するのか?

まくすけ
まくすけ
投資信託は、インデックスファンド(日経平均株価などの指数に連動)とアクティブファンド(指数に対して超過収益を狙うファンド)の2種類に分別できるんだけど、アクティブファンドの場合は、3%近い報酬が発生するファンドもあるよ。

3%って小さいようで、されど3%で、3%の運用益を上げることは結構大変。長い期間になると手数料が累積されていくので、塵も積もれば山となるイメージで、信託報酬は低いにこしたことはないんだ。

つみたてNISAの信託報酬はどのくらい?

まくすけ
まくすけ
インデックスファンドの平均が0.242%だよ(2023年9月・金融庁HP)。つみたてNISAナビ銘柄比較表によると、最も信託報酬が低い商品は0.05775%。

つみたてNISAナビの銘柄比較表は、全銘柄がまとまっていて、わかりやすいね。

信託契約期間が無期限または20年以上であること

信託契約期間が無期限か20年以上という長い期間が必要なんだ

まくすけ
まくすけ
つみたてNISAは、投資した月の属する年から起算して20年間非課税の恩恵を受けられるので、信託契約期間が20年未満だと、投資している途中で強制的に償還(強制終了)されてしまうリスクがあるためだよ。

私が昔(2010-2012年ごろ)販売した商品の多くは、すでに償還済みになっているものも多いよ。

つみたてNISAに償還によるリスクがないことが分かったが、成長投資枠での投資にも関連するので、償還によるリスクを教えてほしい。

まくすけ
まくすけ
運用成績がマイナスの状態で償還になると、損失が確定してしまう。

投資信託の運用は、売却するまでは損益が確定しないので、含み損の時は保有し続けていれば、含み益となるタイミングが来るのを待つことができるのだが、償還されると強制的に終了してしまうので、その時点で損が出ていれば、損が確定してしまうんだ・・・

分配頻度が毎月でないこと

分配頻度とは?

まくすけ
まくすけ
投資信託は、保有口数に応じて分配金を出すことができる制度なんだけど、いわゆる「毎月分配型」のような毎月分配金が出る投資信託は、長期運用には適さないとされているんだ。

なぜ、毎月分配型はダメなんだい?

まくすけ
まくすけ
私が昔、営業していた時は毎月分配型が投資信託の王道的な位置づけで、みんな販売していた。

営業トークとしては、例えば「投資信託の基準価格が2,000円で、毎月の分配金が1口当たり30円です。年間の分配金は360円なので、360円÷2,000円×100=18%の分配利回りです。銀行預金の利息が0.1%もないので、大変お得ですよ」的な感じで。

18%!!すごいね、投資したくなっちゃう!

まくすけ
まくすけ
そんなうまい話あるわけないよね。

投資信託の配当金には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類がある。普通分配金は、購入時の基準価格を超えているときの配当で、利益(課税される)。特別配当金は、購入時の基準価格を下回っているときの配当で、いわば元本部分の払戻しなので、課税もされない。

投資信託の基準価格の動きは、投資対象の時価による変動と配当金の支払いによる変動がある。

つまり、配当を出した分だけ基準価格は下がるため、基準価格は上がりにくく、値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うことができないので、つみたてNISAのような長期運用には不向きとされているんだ

つみたて投資枠の概要について

『つみたて投資枠』の概要について

この表は新NISAの制度概要をまとめた表だよね。

まくすけ
まくすけ
出所は金融庁のHPだよ。

『つみたて投資枠』の年間投資枠について

つみたて投資枠は年間120万円までだから、月10万円のイメージか。

まくすけ
まくすけ
そうだね。ほかにも、毎月の拠出額を抑えて、ボーナスの時に多めに払うなど、金額の増減をすることも可能だから、資金繰りに応じて設定できるよ。

資金が苦しいときとかは途中でやめられるんだろうか?

まくすけ
まくすけ
もちろん可能だよ。安心してね。

『つみたて投資枠』の非課税保有限度額について

非課税保有限度額とは?

まくすけ
まくすけ
毎年120万円まで投資できるよね。その累積が1,800万円までは、つみたてNISAとなるので、非課税になるという意味だよ。

ん?成長投資枠が1,200万円までだから、つみたて投資枠は600万円までではないのか?

まくすけ
まくすけ
誤解されやすいんだけど、つみたて投資枠が1,800万円まで可能で、その内数として成長投資枠1,200万円まで投資可能という制度なんだ。

ということは、仮に毎月10万円出した場合、年間120万円で、15年間で1,800万円の上限に到達するイメージであっている?

まくすけ
まくすけ
その認識で間違っていない。ポイントは、『簿価(投資した時の金額)』で管理する点で、運用中に時価の増減はあるけれども、枠の管理はあくまで『簿価』で管理されるんだ。

売却・払戻しについて

利益を確定させたいときや、資金繰りの関係で売却しないといけないときがあると思うんだけど、いつでも売却はできるのかな?

まくすけ
まくすけ
もちろん可能だよ。つみたて投資枠の商品は、営業日(平日)は売買が可能。

一般的に投資信託の売却注文は、発注してから1営業日〜3営業日程度で成立する。そこから2〜3営業日ほどで、その金融機関の口座に売却代金が振り込まれる。売却代金が口座に入ったら、銀行口座への出金指示を出せば、振り込まれるよ。

1級FP技能士/元銀行員
まくすけ(1級FP技能士)
こんにちは。まくすけです。 元メガバンクの社員です。 銀行での経験を活かして、金融教育に関する情報発信をしています。
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