その他

なぜ副業するのか?

 私が副業を申請したときの話です

本業と副業

なぜ副業をするのか

目的を明確に

 副業を始めようと思い立った時、なぜ副業を行うのかを明確にするとよいです。会社に説明するときに、必ず理由を確認されます。

 会社は、従業員が他社に雇用されて副業をする場合には、副業先の勤務時間と合算した労務管理を行わねばなりません。会社としては労務管理の労力がかかるわけですので、なぜ副業をするのかという合理性は確認するのは自然なことだと思います。また、副業により過重労働となり健康面の問題が発生しないかという懸念や、個人情報や営業秘密等の情報流出が起こりうるというリスク管理も発生しますので、会社は慎重な対応を取る傾向にあります。

 なお、フリーランスについては原則として労働基準法が適用されない結果、上記の労働時間の通算はされないと解されています。(「副業・兼業の場合における労働時間管理に係る労働基準法第38条第1項の解釈等について」令和2年9月1日基発0901第3号)

 私の会社では、副業制度の申請にあたっては、理由を申告する必要があります。副業を行う理由は大きく3つに分かれています。

目的1 ~生計の足しにする~

 会社の休日や定時外にアルバイトをするなど、他社に雇用される形態でお金を稼ぐことを通じて、生計の足しにすることを目的とするケースです。主にガソリンスタンドやコンビニなど副業先の企業と雇用契約を締結し役務提供する形になります。

目的2 ~スキルアップ・キャリアアップ~

 副業を通じてスキルアップしたり、キャリアアップにつなげることを目的とするケースです。私はこのケースでした。

 私は本業が人事で企画業務を中心に行っており、ファシリテーションやプレゼンテーションをする機会がよくあるのですが、その力を伸ばしたいと考えていました。また、以前は銀行で働いていて、FP1級まで獲得しましたが、転職後は活用することができず、「資格が活用できずにもったいないな~」という気持ちでいました。

 そんな中、ある業界団体の金融教育の講師募集に応募できる機会がありました。業務内容が、学生や社会人を対象とした金融リテラシースキルを高めるための講座を受け持つということで、本業で求められる力を伸ばすことができるし、持て余していたFPの資格も有効活用できるということで、まさに一石二鳥的な副業であると思い、応募しました。結果は合格で、昨年からいろいろな活動をさせていただいており、人脈やスキルは以前よりぐぐっと伸びていると感じています!

 というのも、社外の顔も性格も全く知らない人に対してプレゼンテーションするのは、社内でプレゼンテーションする場合とは違った緊張感があり、また、講義後にはアンケートが点数化されるため、「どうすれば初見の人に講義で満足してもらえるのか?」について、いろいろな書籍などを読むようになり、それを活用するようになりました。これは副業をしなければしていなかったと思うので、副業の良い効果だと感じています。

目的3 ~その他の理由~

 その他の理由としては、家業の役員になっている、ヤフオク等で転売を行っているなど、目的1・2に当てはまらないケースもあります。

副業の申請

まずは就業規則を確認

 まずは自社の就業規則を確認しましょう。副業についての定めがあれば、それを確認し、自社の原則ルールを把握することが必要です。

就業規則で副業が禁止されていたら

 原則、従業員は休日・就業時間外のプライベートな時間は何をしていても自由であること、また、憲法で保障された職業選択の自由があることを背景に、副業をしても問題が無いというのが現在の整理です。一方で、会社としては上記で述べた各種リスクがあるため、副業を禁止しているケースもあります。

 こっそりと副業したことにより懲戒処分を受けることはリスクなので、副業を始める前に、上司・人事に禁止の合理性を確認することや自身が副業をすることを通じて、会社の不利益にならないことを証することが大切です。

私は副業を行うことを上司に相談しましました

 当社では副業を行うためには、上司と人事部門の承認が必要になるため、まずは直属の上司に相談してみました。

 私の思いを上司は受け止めてくれ、すぐに上長にも報告し、副業の申請・承認を得ることができました。理解のある職場でとても感謝しています。

 私の場合は、上記のスキルアップが目的で、競業への影響もなく、フリーランス扱いの講師業務でしたので、会社にリスクはないという判断でした。むしろ積極的に行ってスキルを伸ばしてほしいとのメッセージもいただき、大変うれしく思いました。

本業を活き活きとしながら副業でもスキルを伸ばす!

喜んでいる女性

大事なこと

 私の場合は、今の本業がとても好きで、ほとんど不満もなく働くことができており、とても幸せな環境で働くことができていると思います。一方で銀行の時のようなヒリヒリしたムードや評価処遇も大きな差がつかないので、少し刺激が欲しかったところでした。

 副業では講義後にアンケートがあり、シビアに結果が出ますので、とても緊張感がありますが、これは本業では味わうことができませんので、私にとってはピリリとした刺激になっています。

 副業はあくまで副業。本業を伸ばすための副業。これが私の副業をする目的です!

1級FP技能士/元銀行員
まくすけ(1級FP技能士)
こんにちは。まくすけです。 元メガバンクの社員です。 銀行での経験を活かして、金融教育に関する情報発信をしています。
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