FP・金融教育講師向け

初めての大学生向け授業をしてきました

 先日、ある大学で大学生向けの金融リテラシー講座の講演を行いました。

大教室

キャリア教育の一環として

 大学のキャリア教育の一環で、いろいろな分野の外部講師を招聘している授業があり、その1コマの担当をさせていただきました。私が担当したテーマは、社会に出た後に役立つマネーリテラシー講座でした。以下の内容を中心に講義を行いました。

  1. ライフプランニングの必要性
  2. 資産運用の基礎(金融商品・リスクとリターン等)
  3. NISA・DC制度について
  4. 投資詐欺に対する注意喚起

 私自身、大教室で約100人の学生の前で講義を行う経験は初めてでしたので、入念に準備を行いました。以下に作成した資料の概要を記載したいと思います。

講義内容について

ライフプランニングはなぜ必要なのか?

お金

 講義の動機づけとなる部分になります。

 今回の講義は必修科目ということなので、興味の有無にかかわらず授業を受けなければなりません。受講生の中には、お金に対する関心が高い人もいれば、低い人もいると考えました。人によっては、私の担当する講義は全く興味が湧かないテーマである可能性があります。

 なので、お金の話は誰にとっても身近な話であること、すなわち当事者意識を持ってもらいたいという思いがあり、近い将来訪れるであろう結婚にかかる費用を伝えることで、『いつまでにいくらお金が必要なのか』ということをイメージしてもらい、講義に集中してもらおうと考えました。

 具体的には以下の構成で話を行いました。

 ① 人生には「3大支出+結婚資金」がある
  • マイホームの購入
  • 子供の教育費
  • 老後の生活資金
  • 結婚資金
 ② 日本の社会環境を客観的に見てみよう
  • 少子高齢化社会で国民負担率は増加している
  • 金利はマイナスの世界に突入している
  • 社会保険制度と自助努力の必要性
 ③ ファイナンシャル・ウェルビーイングを実現するために
  • ファイナンシャル・ウェルビーイングとは

資産運用の基礎(金融商品・リスクとリターン等)

 動機づけが完了したところで、具体的な手法について講義を進めていきました。

 ① 貯蓄のコツ
  • どうやって貯蓄する?
 ② どんな金融商品があるの?
  • 預金・株式・債券・投資信託・その他
  • 商品ごとの特徴(メリット・デメリットの整理)
  • リスクとリターンとは
 ③ どんな投資手法とは?
  • 時間分散(ドル・コスト平均法)
  • 資産配分の重要性(資産配分効果と個別資産効果)
  • 地域分散

NISA・DC制度について

 税制上優遇措置のある制度で、政府としても推進している2大制度についての話を行いました。

 ① NISA制度について
  • 制度の特徴
  • 2024年から始まる新制度について
 ② DCについて
  • 公的年金と私的年金
  • 制度の概要
  • 税制優遇
  • NISAとの違いは?

投資詐欺に対する注意喚起

 最後に、うまい話など世の中に存在していないといった注意喚起を行いました。

 ① 被害例は増えている
 ② どんな手口があるのか
 ③ 相談窓口について

受講生の反応

講義直後の反応

 講義中はあまり反応がなかったので、自分の講義がうまくいっているのか少し心配になりましたが、終了後にいくつか質問を受け、また個別の質問に来ていただいた学生さんもいらっしゃったので、しっかりと話を聞いていただけたのかなと感じました。

アンケート結果

 後日、回収されたアンケート結果のフィードバックをいただきました。

【アンケート結果】
 講義内容がとても分かりやすい・分かりやすいの合計:90%強
 投資への興味が高まった:90%強

 講義中の反応があまりなかった状態でしたので、アンケート結果が予想以上に高評価であった点を見てかなり驚きましたが、とても自信にもなりました。

 今後も受け手にとってわかりやすい授業を考えて、講義を行っていきたいと思います。

1級FP技能士/元銀行員
まくすけ(1級FP技能士)
こんにちは。まくすけです。 元メガバンクの社員です。 銀行での経験を活かして、金融教育に関する情報発信をしています。
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